書庫(73)

エッセイ(3)








■去年ルノアールで
著:せきしろ
版:マガジンハウス文庫
価:650円
□読書ノート
引:地上では長くなった陽がもうすぐ訪れる夏を感じさせるが、ここ地下のルノアールでは一切無関係。この時期にコートを着込んでいる人もいれば、タンクトップ一枚でクリームソーダをお代わりしている人もいる。季節感はゼロ。ただ、異常に効き過ぎた冷房だけが季節が夏へと変化していることを知る唯一の手段である。
感:読んでいてクスクス笑いが止まらないです。「無気力文学」という命名もまた少し自虐的で笑えます。ルノアールという喫茶店は僕もよく利用します。スターバックスようなお洒落さはありませんが、席がゆったりしていて長居しやすいです。他人との距離も他の喫茶店に比べて空いていますしセルフサービスでない点も好きです。さて、この本の面白さはそんな庶民的なチェーン喫茶店ルノアールで他の客や店員の様子から物語を勝手に想像して頭の中だけでツッコミを入れていくところにあります。そして僕はさらに「そんなことどーでもええやん(笑)」というツッコミを入れたくなるのです。






■アメリカ素描
著:
版:
価:
□読書ノート
引:ジャック・ロンドンのころには、この町に黒人はすくなかった。白人の失業者たちが、一山いくらというほど低廉な臨時やといのしごとを求めて商品価値すらもたずにこの町で群れていたころ、かれらにとってめざわりの少数派といえば中国人労働者だった。
感:アメリカの事を分っているようで分らない僕から見にとって、馴染みの作家が馴染みの視点で書いてくれるアメリカ論は読みやすく、アメリカへの好奇心も持たせてくれます。アメリカに対して日本史・アジア史との対比という切り口や、文学という切り口で掘り下げてくれる説明は納得しやすかったです。アメリカとは多民族国家で、1つ1つの民族を分析しないと全体は分らないのかと先ずは理解しました。







■男の品格
著:川北 義則
版:PHP研究所
価:1300円
□読書ノート
引:接待といえば「飲む」か「ゴルフ」ではあまりに芸がなさすぎる。社交の伝統が長い欧米では、接待相手をよく調べて個別対応を心がけるという。それが本当の接待というものだろう。この点は日本は諸外国に比べて後れをとっているように思う。
感:男の生き様に余裕が必要という意見には賛成です。仕事一筋も面白いですが、遊び心もないと一流にはなれないと思います。僕は家庭と仕事だけでなく僕個人の趣味を充実させなければ、人間としての成長もないと思います。それをこの本で再認識できました。