書庫(73)

真面目なマンガ(6)





■マンガでわかるデータベース
著:高橋 麻奈 画:あづま 笙子
版:オーム社
価:1900円
□読書ノート
引:ルルナ姫とカインは、E-Rモデル(Entity-Relationship model)を使って王国の現状について把握しました。まず、データベースの対象となる現実の世界を把握してみようというわけです。E-Rモデルによる分析では、現状の世界から実体(Entity)となるものをとらえます。実体とは、「果物」「輸出先」など、現実の世界で実体として考えられるもののことです。実体に着目することで、対象をわかりやすく分析しようというわけです。
感:マンガの絵が丁寧で楽しく読めました。お姫様と付き人が「どうすれば仕事を楽にできるか」という課題からデータベースの設計・運用までやってしまうというストーリーは「なぜデータベースを勉強するのか」がわかり理解度が深まります。このストーリーを読むだけで基本情報技術者試験の用語も分るのでお得だとも思いました。同シリーズの他テーマの物も読んでみようかと思っています。



■マンガでわかるトヨタ式カイゼン
著:若松 義人 監修
版:宝島社
価:457円
□読書ノート
引:バカ野郎!! いいか! 不良やトラブルやクレームは絶対に逃げたり隠したりしてはいけないんだ! 隠したまま挽回しようとしたミスは必ずより大きなトラブルを招く! みんなもこれだけは覚えておいてくれ・・・失敗は必ず明るみに出るし事態は確実に悪化していく・・・ ミスをしたらその場ですぐに名乗りを上げろ! 俺はミスをしてしまったこと自体は責めない・・・ だがミスを隠すようなマネは決して許さないぞ!
感:カイゼンは現場が作るという事がビジュアルで理解できる良いマンガです。途中、ちょっと泣けるところもあり、ベタでしたが物語としての精度も高かったです。



■失われた時を求めて
著:プルースト
版:イーストプレス
価:876円
□読書ノート
引:私はアルベルチーヌを手に入れることができた。だが私が愛したバルベックの海に映る美しいアルベルチーヌの影は−もはやどこにも残ってなどいなかった。
感:ブルジョアの台頭と貴族の没落の時代と聞いていましたが、この時代は丁度その二つの勢力が中和して華やかなサロンが展開していたのだと知りました。主人公の高貴さを追い求める所や繊細なところもなぜか、嫌味なく読めました。



■変身
著:カフカ
版:イーストプレス
価:552円
□読書ノート
引:銀行の・・・警備員の制服?就職したのか!?これが・・・あの父さんか!?毎日毎日・・・ろくに言葉も発せず・・・ただ新聞を読んでるだけだったあの父さんか!?
感:ザムザは営業マンとして家族のために必死で働いたのに、虫になってしまい家族に気味悪がられるというのは、定年後に家庭で邪魔者扱いされるのと似ていると感じました。そして今の自分にも似たモノを感じます。



■おちけん
著:川島よしお
版:双葉社
価:619円
□読書ノート
引:「下宿先 探しちゃんだ ばって なも 決まんねぐで ホテルさ住んじゅだいな」
「ほへ?」
「東京でどさ住むが たんげ 探したんだばって どの街も 冷でーはんで わーの 住みてどご まううず ねくてよ だばって・・・ たまだま寄席で 落語 聴いだっきゃ なつかしぐてや こった世界あんの なんぼいばー って思ったんず あど 大学で おもへそーな 仲間さも 会えだばんで・・・」
感:いい話すぎて電車の中でまたしても泣いてしまいました。人見知りの少女が落語を通じて成長していく姿に感動しました。落語の語りの背景に登場人物がみえる描き方は、内容がわかり易く登場人物に対する親近感が湧きました。数ある真面目マンガの中で僕にとっては最高傑作です。このマンガが619円とは安いです。



■人斬り龍馬
著:石川 雅之
版:リイド社
価:550円
□読書ノート
引:人間が一生のうちで自信持って人に伝えたい程の自分の考えなんて1コか2コぜよ。あとは受け売りだの人になびいとるだのながやねぇが?
感:つい最近の歴史である幕末でもミステリーは残っているというのが面白いです。特にそれが幕末最大級の英雄 坂本龍馬に向けられているこのマンガを読んだことで幕末への興味を一層かきたてられました。